Tinkr制作事例 Rev. 2026-10 · FIG. T.1–T.4
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Tinkr:​アップロードから​支払いまでを担う​3Dプリント​プラットフォーム

Tinkrは私のスタートアップです。3Dファイルや絵をもとに、地域のプロバイダーが印刷して届けるプラットフォームです。6か月半にわたり、私がプロダクトとアーキテクチャを主導しました。私の指示のもとでAIコーディングエージェントが、API、4つのWebアプリ、クラウドスライスのサービス、そしてそれらをつなぐ決済とプロバイダーへの支払いの仕組みを構築しました。

役割
創業者・テクニカルリード
期間
2026年3月〜現在
体制
私と、Claude CodeおよびOpenAI Codex(実装担当とレビュー担当)
状況
ローンチ前・非公開ベータ
最初にお読みください

Tinkrはまだ一般公開しておらず、顧客もまだいません。スクリーンショットは、ローカルで動かした実際のアプリケーションのものです。コードの大半はAIエージェントが書きました。私が担当したのは、プロダクトの定義、アーキテクチャの判断、開発ルールの策定、クラウドと決済の設定、そしてエージェントのレビューと自動テストを通過した変更すべてのマージ承認です。

課題

性能の良い3Dプリンターを持つ小規模事業者や個人は少なくありません。ところが、そこに印刷を頼むのはいまだに手作業です。ファイルをメールで送り、見積もりを待ち、銀行振込で支払い、無事に発送されるのを待つしかありません。子どもの絵を持った親のように3Dモデルを持っていない人は、そもそも頼むことができません。

Tinkrは、この流れを自動化するために設計しています。ファイルや絵を受け取り、見積もりを出し、顧客と同じ国のプロバイダーを見つけ、決済を受け、製作から発送までを追跡し、プロバイダーへの支払いをキューに登録します。

作ったもの

4つのフロントエンド、API、バックグラウンドワーカーからなる、ひとつのプラットフォームです。

  • Tinkr Doodles 子どもの絵の写真 → AIが生成したフィギュア → 印刷して発送。
  • MakerChip 印刷できるトークンをブラウザでデザインし、ファイルをダウンロードするか、印刷を注文できます。
  • 決済ページ 内容確認と支払いのためのホスト型ページ。Stripe Checkoutへ引き継ぎます。
  • コンソール 印刷プロバイダー、パートナー、運用担当者向けのツールと、ドキュメントポータル。
  • API+ワーカー すべてのアプリを支えるドメインロジック、バックグラウンドジョブ、クラウドスライス。
ダークモードのMakerChipデザインスタジオ(日本語表示)。左に3Dのチップ、右にAIアシスタントの入力欄とデザインの操作パネル。
FIG. T.1 MakerChipスタジオ(日本語表示)。3Dモデルはブラウザ内で生成され、「ミントに依頼」がAIデザインアシスタントです。ローカルビルド、2026年7月。
スマートフォンで表示したTinkr Doodles(日本語表示)。紫のシャツを着た女の子の4色3Dフィギュアと、その下にサイズと色の選択肢。
FIG. T.2 実際の生成モデルを使ったDoodlesのプレビュー(日本語表示)。実際の4色の印刷計画を表示しています。ローカルビルドで、価格はデモモードのものです。
同じ生成フィギュアを後ろから見たところ。赤いゴムで結んだ黒いおさげ髪、紫のトップス、赤いショートパンツ、紫の靴。
FIG. T.2b プレビューと同じ生成モデルを後ろから、印刷ファイルの色で表示しています。トップページのフィギュアと同じファイルです。
プロバイダーコンソールの作業キュー。素材と期限タイマー付きの印刷依頼が3件並び、依頼を引き受ける詳細パネルがあります。
FIG. T.3 期限付きの依頼が並ぶプロバイダーの作業キュー。テストデータ。管理画面は英語表示です。
Tinkr Doodlesのランディングページ。「Their drawing, made real.」という見出しと、イラストのフィギュア。
FIG. T.4 Doodlesのランディングページ(英語表示)。デモモードのローカルビルドです。

技術面のポイント

TypeScript、React、Cloudflare Workers、Postgres、Stripe、Google Cloud Runで構築しました。難しかったのは画面そのものではなく、その裏にある例外ケースでした。

  1. 販売事業者​(MoR)​としての決済

    支払いの通知が遅れても届かなくても、注文が二重に請求されたり未払いのまま残ったりしないよう、Stripe Checkoutを設計しました。

  2. プロバイダーへの​支払い

    人の承認を挟む精算とバッチ支払い。再試行しても同じプロバイダーに二重に支払わない作りです。構築済みで、Wiseを試験的に導入していますが、本番での支払いはまだありません。

  3. トランザクション中心の​コア設計

    注文への変更はすべて単一のデータベーストランザクションで行います。顧客、プロバイダー、バックグラウンドジョブが、互いの更新を壊すことはありません。

  4. アップロードから​見積もりまで

    アップロードされたモデルをクラウドでスライスし、実際の印刷時間と材料から自動で価格を出して、地域のプロバイダーに依頼を出します。

  5. 安全策を​備えたAI

    モデルが想定外の動きをしても安全側に倒れ、1日の予算内に収まるAI審査と3D生成。

  6. ブラウザで​動くCAD

    印刷できる3D形状をブラウザ内で生成するデザインツール。AIアシスタントは不正なデザインを作れない仕組みです。

プラットフォームとして​構築

Tinkrのアプリはすべて同じAPIで動いています。このAPIは、自社のプロダクトから印刷プロバイダーのネットワークへ印刷ジョブを送りたいパートナーも使えるように設計しています。

アプリ登録

自社アプリもパートナーアプリも、それぞれ専用のキー、許可するオリジン、決済後の戻り先を登録し、個別に一時停止できます。

パートナーAPI

サンドボックス用と本番用のキー、見積もりと注文、ホスト型決済ページへの引き渡し、閲覧者ごとに内容を出し分けるOpenAPIドキュメント、署名と再試行に対応したウェブフック。

開発者ツール

TypeScript SDK、注文を全ステージに進めて試せるサンドボックス、そしてパートナーが自社のコーディングエージェントに貼り付けて使えるAI向け開発指示書。

ローンチ前:パートナーAPIは構築・文書化済みですが、本番で稼働している外部パートナーはまだいません。

開発の​進め方

小さなチームを率いるテックリードのように開発を進めました。AIエージェントの1つが実装し、もう1つがレビューします。どちらも自分の作業を承認・マージすることはできません。最終的には、動作を変える変更すべてに、先に失敗するテストを求めました。developmentと本番への反映は、すべてCIの通過を条件にしました。

AIエージェントに最も監督が必要な場面もわかりました。決済の例外ケース、複数のクラウドサービスにまたがる設定、そしてまだ証明されていないのに「動きます」と言ってしまう場面です。

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